第二十二話「再起動」
「進捗はどうだ?」
「はい社長、自己修復装甲を備えているのもあり、ほぼ完全に修理は終わっています」
「ラストホープ号、こいつのおかげで、我々の誇り高きインナー・ディレクトリは壊滅したのだ。三等市民の分際で、神に盾突いた報いを、受けさせてやろう」
「武装はいかがいたしましょう」
「ハードポイントが付いていないが、外付けの爆撃ユニットを取り付けろ。方法はワイヤーで結びつけるとか、なんでもいい。奴らの居留地に爆弾を落とせればな」
二人がそう話をしていたとき、突如ラストホープ号のメインリアクターが起動した。
「ああああああああああ熱い!!」
「ぐああああああああああ!!!」
社長とその部下は、全力で放射されたスタスターの熱で焼け死んでしまいました。
そしてラストホープ号は、自らの意思で空に飛び立って行ったのです。
「パッカード様!」
「まだ少し息がある、今のうちなら蘇生チャンバーで・・・!」
「だが壊死と損壊した部位の多い社長には、サイバネティクスの身体が要る。
私のように彼がサイボーグとなってもいいのか?」
「構わん、このまま社長を失うわけにはいかん」
「もう一つ問題がある。残存するパーツは、マイケル様に使われていたものしかない」
「・・・もうマイケル様は亡くなられたのだ。むしろ彼の意志を次いで、社長と融合してもらうほうがいいだろう」
「ではそうしよう」
STORMWORLD第三部の始まりです。