Majotta’s Workshop

インディゲームのいろいろと、ちょっとした創作

STORMWORLD #05

第五話「真菌の森」

「様子はどうだ」

「まだコロニーは小規模ですが、すでに活動状態にあります。このまま放置するのは危険かと・・・」

 

アウター・ディレクトリの、とある一角で、太古の昔に人類を滅ぼした、恐ろしい菌類の森が蘇りつつあった。それは人間をゾンビに変え、いずれそれを苗床にして広がり続ける真菌類だった。

 

 

「焼き払うことはできないか?」

火炎放射器で表層部の子実体は破壊できますが、おそらくは地中深くに根を下ろす菌糸群に届きません。やはり薬品を使って根絶するしかないでしょう」

「ならば仕方あるまい。手持ちの薬をすべて使って、増殖を防ごう」

「ですが、ワクチン用に確保した分がなくなってしまいます」

「どのみち、真菌が増殖して森にでもなったら人類は終わりなんだ。いま食い止められれば、それでいい」

 

恐ろしいことになってしまいました。